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糖尿病網膜症に負けない!

2型糖尿病で糖尿病網膜症のある女性患者のブログです。

妊婦さんが糖尿病網膜症になることはあるの?

妊婦も糖尿病網膜症になるか

妊婦さんが糖尿病網膜症になることがあるの?

何らかの耐糖能異常(血糖値を正常値に保つことができない)のある妊婦さんはかなり多いものです。妊娠中の一時的な耐糖能異常は「妊娠糖尿病」です。

そして妊娠する前からもともと糖尿病(1型糖尿病や2型糖尿病)だった女性が妊娠した場合は「糖尿病合併妊娠」です。

自分が糖尿病を発症していることに気づかないまま妊娠して糖尿病が発覚することもあるんですって。私のように専業主婦をしているとそういうこともありますよね💦

 

悩む美少女

 

若い人や痩せている人でも、体質的に糖尿病になりやすい方は妊娠糖尿病を発症する可能性が高いので油断は禁物です。

「妊娠中は糖尿病合併症が進行しやすい」と言われますが、あまり詳しく解説したものを読んだことがないので…実際のところどうなのでしょう?

妊娠期間はわずかなのに、そんな短期間で糖尿病網膜症を発症したり、すでに糖尿網膜症があったのが急速に悪化することがあるのでしょうか??

   

妊娠中はやっぱり糖尿病網膜症が悪化しやすい!

妊娠と関係なく、糖尿病で血糖コントロールが悪い状態が続くと確実に糖尿病網膜症は進行していきます。

しかし網膜症がある程度進行している(増殖前網膜症や増殖網膜症)妊婦さんの場合、これらは非妊娠時と比べものにならない程急速に悪化してしまうんだそうです💦

その原因としては「妊娠前および妊娠中の高血糖」「高血圧」「高脂血症」「急速な血糖正常化」「糖尿病の長い罹病期間」「毛細血管周細胞の変性」「IGF-1とよばれるホルモンの増加」「血管内皮成長因子(VEGF)や血小板凝集能の増加」などが考えられるそう。

妊娠中に血糖コントロールがうまくいかないと悪影響が出るのは分かるとしても、「急速な血糖正常化」が良くないということはご存じない方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

じつは、それまで糖尿病を治療せずに放置していて非常に血糖値が高い期間が長かったという方が治療して急激に血糖値が改善すると、糖尿病網膜症を発症したり一時的に悪化することがあります。

私も5年ちょい前に入院して糖尿病が発覚したときはHbA1c15.0、空腹時血糖値475と超ウルトラ級の悪い数値でしたが眼底検査では何の異常もなく「次は1年後でいいです」とベテラン眼科医に言われたのです。

ところが16日間の入院で強化インスリン療法(1日4回、2種類のインスリン注射をする)を行ってから左目の見え方に違和感を感じ、近所の眼科に行ったら糖尿病網膜症が見つかりました💦

高血糖だけではなく高インスリン状態になることが糖尿病網膜症を悪化させる可能性があります。未治療でHbA1c15.0もあった私が治療前は目が正常だったのは、あまりインスリンが分泌されていなかったせいかも。

 

妊娠中は血糖値を厳格にコントロールすることが求められますからね…特に、それまで糖尿病であることに気づかなかった方が急に血糖値を下げると、良くないことが起こりやすいのかもしれません。

そして妊娠中に通常時よりも増えるいろいろなホルモンの中には、健康な方には問題なくても糖尿病網膜症にはあまり良くないものもあります。

妊娠中に耐糖能異常が見つかった場合、糖尿病網膜症があると「糖尿病合併症妊娠」と言われるので、妊娠前に完全に正常だった方が妊娠糖尿病になっても妊娠中に網膜症になることはまずないのでしょう。

しかしもともと糖尿病だった方で糖尿病網膜症があった方は、妊娠中はそうでない時よりも悪化しやすいので気を付けなければいけませんね💦

 

目を守るために…

女医さん(ケーシー白衣)

 

妊娠する前から糖尿病だった女性で、糖尿病網膜症が全くないかごく軽度の網膜症だった方の8割近くは妊娠中も悪化することは無かったそうです。

しかしごく少数とはいえ、妊娠するまで自分が糖尿病であることに気づかず、妊娠中に糖尿病と分かってすでにかなり進行した網膜症があり、失明してしまった方もいらっしゃるそうです💦

妊婦さんは様々な理由から、妊娠していない時よりも糖尿病網膜症が進行しやすいので本当に気を付けなければいけません。

妊娠・出産を希望する糖尿病の女性は、糖尿病網膜症の状態が落ち着いてから妊娠を許可されることになると思います。目を守るために、主治医とよく相談して気を付けましょう。

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