青魚のEPAが網膜の神経細胞の保護につながる?
スペインの研究で、オメガ3脂肪酸を1日に500㎎以上摂取した糖尿病患者は糖尿病網膜症を新たに発症するリスクが48%低下したそうです。
オメガ3脂肪酸はヒトの体内でほとんど合成できない「必須脂肪酸」で、えごま油・しそ油・アマニ油・青魚などに多く含まれています。
オメガ3脂肪酸の中でも青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)が特に糖尿病網膜症の予防に効果的である理由が分かってきたようです。
EPAが代謝されてできる物質が目の網膜で脳由来神経栄養因子(BDNF)をたくさん増やし、網膜神経細胞の障害が抑制されるのですって。
眼底検査ではっきりと異常が見られるようになるよりも前から、網膜の神経細胞の障害が始まっているそうです。
BDNFは神経細胞に作用し、今ある神経細胞が維持されるようにサポートし、成長を促すものです。目の網膜の神経細胞がやられないように保護してくれるんですね。
すでに糖尿病網膜症になっている場合は?
青魚に多く含まれるEPAが糖尿病網膜症を予防する効果があることは分かりましたが、すでに糖尿病網膜症を発症している場合はどうなのでしょうね…
EPAには動脈硬化を抑制する働きがありますから、網膜の血管が詰まったり狭くなったりして血流が悪くなるのを防ぐ効果はあると思います。
フィッシュオイルのサプリメントでは魚そのものを食べる場合と完全に同じ効果は期待できないかもしれないという話もあるので、なるべく青魚を食べるようにしたいですね。
↑↑↑私はレトルトのサンマを常備しています。たまたまスーパーに行けなくて魚が冷蔵庫にない時なんかに気軽に食べられるので便利です(大根おろしのやつは糖質もかなり少ないです)。
青魚に含まれる油は加齢黄斑変性にも良いのではないかと思われるデータがあるので、気軽に毎日青魚を食べる習慣を始めてみてはいかがでしょうか?
妊婦さんが1日中大型魚を食べていたら水銀が問題になるかもしれませんが、それ以外の方がイワシやサンマなど比較的小さな魚を食べるのであればさほど問題にはならないでしょう。
効果的にEPAを摂取する魚の食べ方は?
EPAは熱に弱いので、できれば焼いたり揚げたりするよりも生で(お刺身として)摂取するのがベストのようです。
遅い時間にスーパーマーケットに行くと、お刺身盛り合わせが半額になっていたりするので可能であればそれを狙ってみましょう。
缶詰の魚は甘い味付けだと糖質が多くて糖尿病にはかえって良くないかもしれないので、できれば水煮が良いと思います。
糖尿病患者では健康な方と比べて高血糖と高インスリン(インスリンがたくさん出すぎる)が問題になりやすいので、そうならないような食事にできる範囲で青魚を加えると良いのではないでしょうか。
海外のサプリメントでDHAよりもEPAをかなり多く配合したものもあるのですが、それなりにお高いので、魚が嫌いではない方はまず青魚を食べることを考えたほうが良いかもしれませんね。
目に良くないことをなるべくやめ、目に良いとされていることをできる範囲で取り入れていきましょう♪ このブログの全記事リストはこちらです♪