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子供たちも糖尿病網膜症になるの?
糖尿病を発症してから10年も経てば約30%の患者さんが「糖尿病網膜症」になり、その後も発症してからの期間に比例するように糖尿病網膜症になる方が増えます。
そこで気になるのが「たとえ子供であっても、糖尿病を発症してからの期間が長くなると糖尿病網膜症になるのか?」ということ。
子供たちは学校で学期ごとに視力検査を受けていますが、近視や乱視で視力が下がった場合はメガネをかければ良く見えるようになりますよね?
でも糖尿病網膜症が原因で視力が下がった場合、メガネをかけても良く見えるようにはならないんです…だって目の奥で起こったことなので💦
子供が糖尿病になった場合、1型糖尿病だろうと2型糖尿病だろうと大人と同じように糖尿病網膜症を発症することがあるそうです。
日本大学病院で治療中の小児糖尿病の子供たちを調べたところ、1型糖尿病の子86人のうち21人、2型糖尿病の子36人中10人に糖尿病網膜症が見つかったそうです。
大人でも網膜症は心配なのに、子供たちが…と想像すると本当に心配になってしまいますよね。
子供たちが糖尿病網膜症になるって考えただけでも悲しいよ。
そうよ…絶対にそんなことになってほしくないわよね。
糖尿病網膜症になりやすい子の条件は?
1型でも2型でも、HbA1cが8%以上の高血糖が長く続いた子供では糖尿病網膜症のリスクが高まるとか。
また発症してからの期間が長ければ長いほど良くないとされているにも関わらず、1型糖尿病で思春期に発症した子よりも小さい頃に発症した子のほうが網膜症は少なかったそうです。
この理由として「思春期に診断された子はインスリンを注射したり食事制限を守ったりといったことがなかなかきちんと出来ないせいではないか」と考えられるそう。
確かに、思春期にいきなり1型糖尿病と診断されたらショックでなかなか受け入れられない子もいるでしょうし、親の言うことを聞かない子もいるでしょう。難しい問題ですよね💦
別に親に反抗するとかじゃなくても、それまで親任せにしていたいろいろなことを自分でするようになると、最初からなかなかうまくいかないこともあるかも。
それに運動部の子は食事量と運動量とインスリンの量をうまく合わせるのがなかなか大変だから…というのもあるでしょうね。低血糖も眼底出血のトリガーとなるそうですし。
そして2型では男の子よりも女の子の方が網膜症が多く、これはホルモンと関係があるのではないかと考えられるそうです。
過度に心配しすぎることもないかもしれない
子供たちが糖尿病網膜症になるかもしれないというのはとても心配なことですが、その反面、子供が重度の網膜症にまで至ることはあまりないようです。
アメリカでの調査で、最も若い重度糖尿病性網膜症患者は15-19歳で、発症前の糖尿病罹病期間は最短5-6年だったことも分かったそうです。
つまりきちんと糖尿病の治療をしていれば、15歳未満の子供が進行した網膜症になることは考えにくく、また糖尿病発症後5年未満で網膜症になることもほぼないだろうと。
ただ小児期にきちんと血糖コントロールができていたとしても、糖尿病を発症してからの期間が長いことはやはり心配ですよね。
高齢になってから初めて糖尿病になった方と比べると、子供のころから糖尿病であったことはやはりリスクなのでずっと気を付けて行かなければいけません。
そして特に2型糖尿病の子供の場合、診断されるよりもかなり前に糖尿病を発症してそのまま気づかずに放置していたということもあるので(学校の検尿で引っかかるのは相当悪化してから!)眼科の定期検診はとても大切ですね。
きちんと血糖コントロールをしていかないとね!
高血糖と低血糖の繰り返しも良くないんだってね。気を付けたいわね。
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